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jyoshou

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美しいバラの系譜

バラという植物には、長い時間のなかで繋がってきた美しい系譜があります。

その系譜をたどってみることによって、
いま目の前で美しく咲いてくれているお気に入りのバラのなかに潜む、
そのバラ本来の性質がわかります。

そして、そのバラ本来の性質を理解できれば、
そのバラにとっていちばん無理のないつきあい方、
理にかなった育て方をすることができると思います。

オールドローズ

遥か昔から西洋で愛され続けてきたオールドローズ。
丈夫で育てやすく、見飽きることのない美しさを誇るものがたくさんあります。

モダンローズ

交配によって豊富な花色、四季咲き性、整った花形を獲得したモダンローズ。
いま、私たちのバラの選択肢は、いっそう豊かに広がっています。

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「おすすめのバラは?」と聞かれたら

「おすすめのバラは?」とお客さまから相談されることがよくあります。

そんなときに、まずお聞きするのは、
「オーガニックで育てたいですか?」「最小限の消毒をできますか?」
といったことです。

どれだけ手をかけられるか、もしくはかけたいか。

ライフスタイルは? バラとの距離感は?

そんな観点から、ご自分にぴったりのバラのタイプを選んでいただけると、
バラ栽培がもっと楽しくなることと思います。

本書では、バラを「育てやすさ」から大きく4つのタイプにわけました。

タイプ 1 ほぼ無農薬でO‌K!

野生種のバラ。野生種の強さを受け継ぐオールドローズ。

日本のノイバラ、テリハノイバラ、ハマナシから生まれた美しいバラたち

タイプ 2 薬剤散布と肥料が少し必要

オールドローズ、紫色系のランブラーローズ、

イングリッシュローズをはじめとする人気のシュラブローズ。

タイプ 3 薬剤散布と肥料が必要

ハイブリッドティローズ(HT)とフロリバンダローズ(FL)、

ミニチュアローズ、少し繊細なシュラブも。

タイプ 4 手をかけて育てたいバラ

切りバラから派生した品種や

こだわりの花形、雰囲気、花色を追い求めたバラ。

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バラという植物は、花の形も色もびっくりするほど、

ヴァリエーション豊か。まさに生きている芸術作品です。

強いバラの品種を選んで並べてみると、
それぞれに個性的な葉っぱから、
オールドローズや野生種のバラから受け継いだ
強い生命力が香り立ってくるようです。

トゲを見ると、花が咲いていなくても、葉っぱが展開していなくても、
そのバラがどんなバラの仲間なのか、わかることがあります。
さらに、花だけではわからない、
そのバラの隠された性質がトゲから見てとれることがあります。

四季咲き、繰り返し咲きのバラは花を。
一季咲き、返り咲きのバラは、秋の実を楽しみに。
ローズヒップの美しさに気づき、バラに四季咲き性を求めず、
「一季咲きでじゅうぶん」と言われる方も増えてきたようです。

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ここでは、「樹形」に着目して、

アーチや壁面など、いろいろなシーンの事例と、

そのシーンをつくるのに適した品種を豊富な写真で紹介します。

樹形

バラの品種選びで肝心なのは「適材適所」。

植えたいバラの色や香り、咲き方のイメージが決まったら、樹形をチェック。

思い描くシーンを実現してくれる樹形に育つ品種を見つけます。

アーチ

窓辺

パーゴラ

フェンス

壁面

鉢植え

オベリスク

花壇

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バラと暮らす12ヵ月。適期に行う「バラ仕事」が、あなたの庭に美しい花を咲かせます。

バラづくり12ヵ月 カレンダー

土と光

バラの「枝葉」と「根」はイコールです。
枝葉が元気に育つためには、根がしっかりと育つように、
土の中の環境をつくることが必須です。
光をじゅうぶんに浴びて育ったバラは枝葉も強靭。
バラづくりは大成功です。

バラを植える

よく一緒にされてしまって、そのぶんわかりにくくなっているのが「肥料」と「堆肥」です。
ここでは地植え、鉢植えの場合の植え方のポイントをお教えします。

肥料

「大好きなバラほど、なぜか枯らしてしまうの」と、お客様からお聞きすることがよくあります。たいていの場合、原因は肥料や水のあげすぎです。ここでは施肥のポイントをお教えします。

水やり

じつは意外に難しいのが「水やり」です。たとえば、ずらりと並べたバラの鉢に端から同じように水をやっていくのはN‌G。バラの性格、株の大きさ、鉢の大きさが違うと、水のあげ方も変わってくるからです。水やりの基本を地植えと鉢植えの場合についてお伝えします。

バラの病害虫

バラの二大病といえるのが、うどんこ病と黒星病。ご家庭ではこのふたつの病気の対策を考えておけばまず大丈夫です。バラの害虫は、つく場所によって、葉、根、茎にわけられます。日頃からよく見て観察して、広がるまえに対処するのがポイントです。

まず大切なのは日々バラを観察し、何の病害虫が出ているかを、早い時期に発見することです。病気も害虫も、早期発見、早期対応しましょう。おすすめの薬剤をご紹介します。

剪定

基本がわかれば剪定は意外に簡単! バラ栽培の醍醐味です。

・バラの剪定、冬と夏 知っておきたい「3つの基本」

・頂芽優勢って?

「こんな感じで咲いて欲しい」というあなたのイメージを実現するための剪定と誘引。バラという植物の基本的な性質を知ると、目からウロコ。必要な作業の意味がよーくわかってきます。

・ピンチ(摘芯)と開花後剪定

ピンチと開花後剪定は、バラづくりの重要なポイントです。これをマスターすれば、バラの樹形や開花時期を自由にコントロールできます。より美しく咲くバラめざして、栽培技術アップ!

・つるバラの5つのタイプ

まず知っておこう! 庭づくりが10倍楽しくなるつるバラの特徴。

・つるバラの剪定と誘引

本来の樹形に沿った誘引をする。

・ハイブリッドムスク系のバラの誘引

つるバラの中でも、おすすめ!

・シュラブローズの3つのタイプ別剪定

シュラブローズは、大きく3つのタイプにわけられます。性質に合わせて剪定しましょう。

・シュラブタイプのシュラブの仕立て方

つるバラとして伸ばす剪定と株立ちに仕立てる剪定。

・ハイブリッドティローズの仕立て方

ハイブリッドティローズは、ひとつの枝に栄養を集中させて、ボリュームのある花を咲かせます。

・フロリバンダローズの仕立て方

フロリバンダローズは、花束のように、たくさんの花を咲かせます。

・ミニチュアローズの仕立て方

ミニチュアローズは、爪楊枝強ぐらいの細い枝を残して、ふんわりたくさん咲かせます。

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ロサ オリエンティス

日本はヨーロッパよりも高温多湿です。「ロサ オリエンティス Rosa Orientis」は、ラテン語で「東洋のバラ」。高温多湿の日本で、美しく咲くバラとして、育種選抜していく僕のバラのシリーズです。

バラの交配

花形、花色、香りなど、頭の中でつくりたい花をイメージして母花と父花を選び、母花のめしべに父花の花粉をつけて交配します。

種をまく

バラは自然交雑によって新しい品種が生まれやすい植物です。
お庭のバラが実を結んだら、まいてみませんか?
きっと、あなただけのバラが咲くことでしょう。